安保ウォッチング
日本周辺海域「波高し」このところ日本周辺海空域は「波高し」の様相を呈している。7月6日から10日にかけて、日米対潜特別訓練が横須賀(神奈川県)から太平洋を南下して、四国沖、豊後水道を経て、呉(広島県)まで実施された。これには海上自衛隊の護衛艦2隻、補給艦1隻、潜水艦1隻が、米海軍の駆逐艦「ビンセンス」が参加した。 演習の終わった翌11日から14日まで、今度は初めての日米共同輸送特別訓練が呉から、四国沖の海域で実施された。これには海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」(8、900トン)と米海軍のドック型揚陸艦「フォート・マッケンリー」(15、726トン)が参加した。これは「海上輸送部隊間における連携要領を演練し、海上輸送に関する戦術技量の向上を図ること」を目的としたもので、この種の共同訓練はこれが初めてである。両艦はともに、ホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)とヘリコプターを搭載しており、ほぼ同様の機能をもつ艦艇である。「周辺事態法」では「後方地域支援」として「輸送」を実施することにしており、同法成立後に初めてこの訓練を実施したものである。 この訓練にきびすを接して、12日から16日にかけて、沖繩では、日米共同救難訓練が実施されている。これには航空自衛隊から救難捜索機1機、救難ヘリ2機、輸送ヘリ1機の合計4機が、また米空軍からは救難ヘリ1機が参加している。訓練は沖繩本島周辺の空海域と浮原島訓練場(沖縄県勝連町)で実施され、初めての夜間の大量負傷者救助訓練もおこなわれる(14日)。これもまた「周辺事態法」に盛り込まれた「捜索救助活動」にあたるものである。 一方、米海軍の動きも「波高し」となっている。 米海軍の観測艦「インビンシブル」が7月6日に佐世保(長崎県)を、また、弾道ミサイル追跡艦「オブザーベーション・アイランド」がその2日後の8日に横須賀(神奈川県)をあいついで出港した。 いれちがいに8日には米海軍のロスアンゼルス級原潜「オリンピア」(6、082トン)と、ベンジャミン・フランクリン級原潜「カメハメハ」(7、330トン)が横須賀軍港に入港し、10日には佐世保軍港に米海軍の救難艦「セーフガート」が新たに配備され、ついで13日にはロサンゼルス級原潜「バッファロー」(6、082トン)が再び横須賀軍港に入港した。また、さる6月18日に母港サンディエゴを出港した空母「コンステレーション」とその随伴艦からなる空母バトルグループは、ハワイ周辺海域での訓練を終え、日米共同訓練の時期にあたっていた7月11日に韓国の釜山に入港した。空母「コンステレーション」は23日には横須賀に寄港する予定である。 これらの動きは新ガイドライン路線の「デモンストレーション」とも言うべきものである。新ガイドライン路線を許さない闘いを一歩一歩構築していくことが強く求められている。 |
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松尾 高志 |
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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