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安保ウォッチング |
「周辺事態」と自衛隊「周辺事態法」が整備された今年度=1999年度は、自衛隊にとって、大きなターニング・ポイントの年となることがはっきりとしてきた。 海上自衛隊が今年、初めて、「周辺事態」=朝鮮半島有事のシナリオで演習を行なったのに続いて、航空自衛隊も同じシナリオの演習を実施、陸上自衛隊も来年2月に同じシナリオを採用することが明かになった。しかも、それが日米統合指揮所演習の場であるというのであるから、日米統合演習もまた「周辺事態」=朝鮮半島有事シナリオを公然と実施するに至ったということである。 航空自衛隊の演習は平成11年度(1999年度)航空総隊総合演習の指揮所演習を9月16日から18日の3日間実施した。大串航空総隊司令官を統裁官に、指揮所演習は「情勢緊迫段階における司令部活動」(「朝雲」9月16日付)を総隊司令部(東京・府中基地)などで行なった。「朝日新聞」(9月18日付)によれば、ここで「周辺有事を想定。米軍に対する輸送や補給、捜索救助活動など」を行なう。同紙の取材に竹河内空幕長は「米軍からどのような要求があるのかわからない。要求された時の対応を考えている」とコメントしている。航空自衛隊も「周辺事態」シナリオは初めてのことである。 実動演習は、つづいて11月15日から29日まで、日本全域とその周辺海空域で実施することになっている。ここでは各種航空作戦とともにこれに伴う後方活動(兵站作戦)を行ない。この中で海上自衛隊、陸上自衛隊との協同訓練も実施される。参加部隊は航空総隊をはじめとして、航空支援団、補給本部、中央航空通信群などの人員約3万3000人、航空機約380機の予定である。「しんぶん赤旗」(9月24日付)はこの実動演習も「周辺事態を想定するものとみられ、防衛庁も否定していません」と報じている。 そして、来年2月には「周辺事態」=朝鮮半島有事を想定した陸上自衛隊の大規模な指揮所演習が実施される(これも1999年度の演習である)ことが明かになった。これは「東京新聞」(9月24日付)が報じたものである。この演習は「陸上自衛隊演習」と呼ばれるもので、中期防衛力整備計画の中で1回だけ実施されるもので、前回は1994年1月に実施された。同紙によれば、今回のシナリオは「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が軍事境界線を越えて韓国に侵入し、朝鮮半島有事が発生。弾道ミサイルが九州、中国地方に撃ち込まれる一方、武装ゲリラが日本国内に潜入した」というものが用意されている、という。「陸上自衛隊は首相の治安出動命令を受け、武器を持って出動するが、図上演習では原子力発電所など重要施設を占拠したり、市街地に潜む武装ゲリラをどのように一掃するかが課題となる」と「東京新聞」は書いている。この指揮所演習の期間は約10日間で、参加者は陸上幕僚監部、各方面隊などの幹部自衛官約4500人である。 新ガイドライン路線とどう闘うかが、今、問われている。 |
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松尾 高志 |
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この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。 |