加速する日米同盟の強化
小泉・ブッシュ会談(02/3/5)
ブッシュ米大統領の訪日は、アメリカの「対テロ」戦争遂行の「連合」(コアリション)を強化するとともに、日米同盟のいっそうの強化を促進するものとなった。
2月19日の国会におけるブッシュ米大統領の演説はこのことを鮮明に打ち出すものとなっている。彼はこのように述べたのであった――
「(日米同盟の)友好と信頼のきずなは9月11日以降の数か月
間でかつてなく明白なものとなった。・・・われわれはテロにうち
勝ち、世界の平和を守る・・・日本と米国はテロリストの巣くつを
見つけ、崩壊させるため協力している。・・・自衛隊は重要な後方
支援物資を提供している。
「テロの脅威に対する日本の対応は、日米同盟の強さと、日本の
役割が不可欠であることを示した。(これは)アジアに軸足を置い
た、世界規模の役割である。」と。
また、アジア・太平洋地域における日米同盟について、次のように述べた――
「日本と米国は、自由な太平洋諸国の共同体としてのアジア・太
平洋地域の将来ビジョンを共有している。・・・(われわれは)ミ
サイルと大量破壊兵器の拡散が人類を脅かさない平和な地域を目指
している。」
「われわれは以前にも増して、この地域での前方展開に関与して
いく。フィリピンやオーストラリア、そしてタイを支持するため、
米国の力と決意を示し続ける。韓国に対する侵略を阻止する。日米
は共に、安全保障のきずなを強める。米国は台湾の人々に対する関
与を忘れはしない。」
「われわれはこの地域の人々、またすべての地域の友好国と同盟
国を守るため、効果的なミサイル防衛計画を推し進める」。
ここにブッシュ米大統領の訪日の意味が明瞭に語られている。
この「対テロ」戦争の継続と、日米同盟の強化という大枠を前提として、「日米戦略対話」が閣僚レベルでも開始された。
2月18日夜、都内のホテルで開催されたパウエル米国務長官と川口外務大臣の日米外相会談がその最初のステップとなった。注目されることは、川口外相が「ミサイル防衛(MD)を含め、安全保障問題の対話を強化したい」と提案し、パウエル米国務長官も「日米安保関係はアジア・太平洋の安定のカナメだ。米国は弾道弾迎撃ミサイル(ABM)条約からの脱退を決定したが、これはMDの推進に機会を開くものだ」として、これに合意、今後、日米安保対話をつうじてMDなどについて協議を進めていくこととなったことである。
これに引き続いて、ラムズフェルド米国防長官と中谷防衛庁長官による日米軍事首脳会談も3月下旬に行われることが、2月20日、ラムズフェルド米国防長官自身の口から発表された。
日米安保体制が一段と危険な水域につきすすみつつあることに警戒を強めなければならないであろう。
02/2/25記
松尾 高志
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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