日米同盟強をレベルアップ ブレア米太平洋軍司令官が訪日(02/2/15)
ブッシュ米大統領の2月17日からの訪日がせまっている。警視庁は8日、対テロを含む警備訓練を報道陣に公開した。訪日の期間中、警視庁は約1万数千人を動員して厳戒態勢で臨む。
アーミテージ米国務副長官は米大統領の訪日にあたって「朝日新聞」との会見で次のように述べている(同紙・2月5日付)。
「(対テロ戦争の)第2段階が来る。大統領もそう言った。今
はアフガニスタンでの第1段階に焦点を当てているが、ソマ
リアやイエメン、イランのようにテロリストをかくまい援助
している国がある。第2段階にいつ、どのように踏み切るか
は大統領が決断する」
その際、同盟国や友好国と相談しながら進める、と。
もう一人、重要な人物がブッシュ米大統領の訪日・訪韓を前にして、日本、韓国を歴訪している。ハワイに司令部を置く米太平洋軍のブレア司令官である。
彼は1月末からシンガポール、マレーシア、ベトナムの歴訪を経て来日し、2月5日、小泉首相と会談した。ベーカー米駐日大使の同席の下、ブレア司令官はテロ特別措置法にもとづく自衛隊の対米支援について「深い謝意を表したい。この協力は後方支援という実質的なものであると同時に、象徴的なものだ」と首相に述べたと報じられている(「朝日新聞」・2月6日付)。
ブレア米太平洋軍司令官はその前日(4日)の記者会見で次のように述べていた――
「現在の(懸案の)リストのトップはテロに対するわれわれの
共通の戦闘行動(campaign)である。
「日本の貢献は同盟(alliance)の観点から歴史的であり重要
であるばかりではなく、われわれが目下のところ行っている
ことへ実質的に新たなことを加えている(real addition )こ
とであることだ。
「これらのこと(同盟にもとづく自衛隊の対米軍事支援)は
最も興味深いことであり、近く大統領が訪日する際に新しい
レベルにこれらが引き上げられること(on to a new level )を
期待している。われわれは同盟がいい形に進んでいると見て
いる。
「日本の自衛隊は過去のミッションから未来のミッションに
転換しつつある。
「われわれ太平洋軍は、日本がその軍事的な責任とミッショ
ンをこの地域(アジア・太平洋地域)と世界における(日
本の)重要性にふさわしいものにしていくものと確信して
いる。」
これらの発言は、日本がブッシュ米大統領が進めているグローバルな「対テロ」戦争においてアジア・太平洋地域でともに戦う態勢を構築することが、東京での日米首脳会談におけるアメリカの獲得目標であることを示している。
改正されたPKO法の下で、東チモールに自衛隊が派遣されることをブレア司令官が高く評価していることもこの線上にある。日米安保体制は現在、再々定義されつつあり、そのプロセスとしてのブッシュ・小泉会談だということに注目する必要があろう。こうした文脈の中に「有事法制」の問題はある。これは日本政府の対米誓約の実行なのである。広い視野をもって「有事法制」の問題にとりくむ必要があろう。
02/2/8記
松尾 高志
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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