論文「新ガイドライン路線」下の自衛隊(01/8/7)
松尾高志
はじめに
アメリカではブッシュ新政権が誕生し、日本では小泉新内閣が生 まれ、日米双方ともに、新しい布陣で、日米同盟が運用されることとなりました。
日米両政府とも、現在のところ、まだ体系的な安全保障戦略を公式には打ち出しておりません。危険な兆候は垣間見られますが、政策としては、その策定のプロセスにあります。
ブッシュ政権は5月25日の演説で戦略の「包括的な見直し」の 概要を発表するとみられていましたが、さまざまな要因がからみあ って、いまのところまだ、新戦略は提示されておりません。
また、小泉内閣も、準備不足のまま発足しましたので、まだ安保政策でどのように臨んでくるのか、全体像は見えてきてはいないのが現状です。
しかし、全体として、「新ガイドライン路線」を踏襲し、推進するという基本においては変化することはないことは確実であります。
ただ、政権が変わりましたので、それぞれに「新しさ」を打ち出すことになりますので、そのニューファッションの下でどのような具体的な政策を推進しようとするのかを、見定めることが大事であると考えます。
この意味で、「新ガイドライン路線」がどういうものであるのかを、自衛隊に焦点をあてつつ、概観してみたいと思います。
ここで一言、おことわりしておきたいことは、これからわたくしが申し上げることは、あくまでも、「ひとつの参考意見」として受け止めていただきたいということです。みなさんが安保・自衛隊のことを考える上での、ヒントや刺激としてくだされば、と思う次第です。
わたくしの観点は、安保の問題を軍事問題としてのみではなく、 軍事・政治問題、軍政問題としてとらえる、言い換えれば「ポリテ ィコ・ミリタリー」の観点からとらえるということであります。
以上のことをおことわりして、本題に入りたいと思います。
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