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有事法制「指示」に要注意 (00/7/25)「有事法制は喫緊の課題」――防衛庁の事実上の機関紙「朝雲」 (7月13日付)は一面 のトップで、虎島防衛庁長官の着任をこう した見出しで報じている。 総選挙後の第二次森内閣は7月4日に発足、防衛庁長官に就任し た虎島和夫新長官の着任にともなう特別 儀杖・栄誉礼が翌5日に移 転した市ケ谷の新庁舎A棟前の儀杖広場で行われた。ピッカピカの 新庁舎での着任式を行う初めての防衛庁長官となったわけである。 虎島防衛庁長官はA 棟二階の大講堂で行われた着任式に臨み、内 局、統幕・陸海空3幕、機関等の幹部約700人を前にして行った 初訓示の中で次のようにのべた―― ○「防衛出動下令時の自衛隊の行動に関わる有事法制などの自衛隊の行動に関わる法制の整備は、国民の生命・財産を守るために必要であり、喫緊の課題であると考えます。国会・ 与党における御議論を受け止めるとともに、この問題の重要性に対する国民各位 の理解が得られるよう最大限努めて いきたいと考えております」。 虎島防衛庁長官は組閣直後の首相官邸での就任記者会見でも、「森首相から有事法制について指示があった」と述べており、この問題に積極的に取り組む姿勢を打ち出している。 現在、有事法制は防衛庁内での「研究」はすべて終わっており、 これから必要な手続きは、具体的に法案を策定することを「指示」 すればいいところまで来ているのである。 第二次森内閣の寿命は、来年から中央省庁が再編されるために、 年内までであることは確定している。さらに、サミットが終了すれば、政変ぶくみの情勢となることは必至である。 こうした中にあって、とにもかくにも、政変ぶくみのドタバタの 陰で、有事法制の法案策定の「指示」を虎島新防衛庁長官が下す危 険性は小さくない。 虎島防衛庁長官は同じ訓示の中で次のようにも述べている―― ○「アジア・太平洋地域の平和と安定にも寄与する日米安保体制については、より一層の信頼性の向上を図る必要があります。そのためにも、日米防衛協力のための指針の実効性確保をはじめとする諸施策に精力的に取り組んで参る所存であります」 新ガイドラインの実効性確保の柱のひとつが有事法制の策定であ ることは言うまでもない。 この問題での虎島新長官の使命は「指示」を下すことの一点にあ ることは明白である。森首相の政治判断にかかっているわけである。 有事法制の問題に手をつけさせない世論と運動の強化が求められ ているといえよう。
松尾 高志
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