日韓軍事協力すすむ (00/6/5)

 瓦力防衛庁長官と趙成台(チョ・ソンデ)韓国国防相による「日 韓防衛首脳定期会談」が5月22日、防衛庁の庁舎A棟の第一庁議室で約1時間半にわたり開催された。

 新防衛庁庁舎(市ケ谷)に移転しての、初の防衛トップの訪問が韓国国防相であったことは、偶然とはいえ、なかなか意味深長であ る。

 6月12日から14日まで行なわれる南北トップ会談を直前にし てのこの会談では、瓦防衛庁長官が「南北首脳会談は画期的意義を有する。アジア太平洋の平和と安全のために、米軍のプレゼンスを 維持することが大切だ」(「朝日新聞」5月23日付)とのべ、 これにたいして、趙国防相は「金大中大統領が進めてきた包容政策 に、北が積極的に反応した結果だ」との見方を示し(「朝日新聞」 同前)、「朝鮮半島の平和のためには日米韓の緊密な連携だけでな く、中国やロシアとも話し合いが必要」(「朝雲」5月25日付) とのべた。

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対しては、現在、「対話と 抑止」あるいは「アメとムチ」の二重政策をとっている日米韓三国 の「弱い環」である日韓軍事関係の強化も進めており、今回の会談 では、以下のような「軍事交流促進」をはかることで両者は一致し た

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 ○自衛隊統合幕僚会議議長と韓国軍合同参謀本部議長の相互訪問 の定期化(合意)
 ○防衛大への韓国士官の留学を現在の空軍だけから陸、海軍士官 にも拡大(合意)
 ○統幕学校学生の韓国研修団の派遣(合意)
 ○自衛隊音楽まつりに韓国海軍中央音楽隊をゲストバンドとして 招待(合意)
 ○統幕学校への韓国軍人の入学(日本側表明・検討)
 ○韓国士官学校への防衛大生の留学(韓国側表明・検討)


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 時節柄、かなり微温的な合意であるが、自衛隊が外国の軍・軍学 校との交流でこれだけ深い関係をもつのは、アメリカに次ぐものとなることを見落とすわけにはいかない。

 朝鮮半島をめぐる情勢は、6月のトップ会談にむけて、「対話モ ード」にあるように見えるが、全体としては、微妙な駆け引きが 開されていることに注視する必要があろう。

 

 

松尾 高志
2000.5.26記

 

この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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