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日米共同演習、抜本見直しに (00/6/25)防衛庁は新ガイドライン路線をいっそう推進するために、日米共同演習・訓練のあり方について、抜本的な見直しをすることとなった。 これは、瓦防衛庁長官がさる5月31日に「大臣室」で開催された「運用上の重要問題に関する研究」と称する幹部会議で指示したもの。この会議体は、防衛庁長官、総括政務次官、政務次官(以上、 政治家)、事務次官、官房長、防衛局長、運用局長(以上、シビリ アン)、統合幕僚会議議長、陸上幕僚長、海上幕僚長、航空幕僚長、 情報本部長(以上、ミリタリー)で構成されている。 「沖繩タイムス」(6月5日付)によると、従来の旧ソ連を仮想敵とした大規模な陸上侵攻対処、防空作戦などに重点を置いてきた自衛隊と米軍の日米共同演習・訓練では、「冷戦後の新たな脅威に的確に対応できない」(防衛庁幹部)との判断にもとづいたものである、という。 具体的には、周辺事態や武装ゲリラによる破壊工作、「不審船」、 サイバーウォー、弾道ミサイルなどに対処できるものへ重点をシフトすることとなる。 この際、重要なことは共同演習実施にあたって、(1)演習参加の範囲を自衛隊員だけでなく、防衛庁内局(シビリアン)、や関係省庁に拡大する、(2)模擬安全保障会議などを仮設して、首相、 防衛庁長官、関係閣僚らの判断、タイミングなどを検証する、ことなどを折り込んでいることである。 防衛庁では、見直し案がまとまり次第、関係各省庁への要請、米国との協議に入り、新ガイドライン関連法の施行後に初めて実施される今年秋の日米共同統合実働演習(キーン・エッジ)での実現を目指す、としている。 このことに関連して、また、「リムパック」演習についても、今 回は多国籍軍形式の民族紛争を想定した項目(「ストロング・エン ジェル」演習)にはオブザーバー参加に止め、今後の判断材料のための情報収集を進めることにしたが、「リムパック」演習自体が地域紛争対処型にシフトしてきていることを受け、次回からは、米国との2国間に限定してきたものから、多国籍演習への直接参加を想定したものに改める方向であるという(「毎日新聞」6月9日付)。 防衛庁では、この間、額賀防衛庁長官時代の「重要事態対応会議」 、それにつづく瓦防衛庁長官による「運用上の重要問題に関する研究」などで、新ガイドライン路線を実効あるものにするための防衛庁、自衛隊のオペレーションを実施するにあたっての、これまで 「タブー」とされてきた諸課題の水面下での処理を推進してきてい る。日米共同演習の全面 見直しも、この作業の一環として浮上してきたものである。 防衛庁が「周辺事態」対処にとどまらず、新ガイドライン路線の全面的な推進を企図していることを見のがしてはならない。
松尾 高志
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