日米共同調整所

 「沖繩タイムス」(2月13日付)が報じたところによると、新 ガイドラインに明記されていた「日米共同調整所」が、今年5月に 完成予定の、防衛庁新庁舎(東京・市ケ谷)の地下に設置されることとなった、という(共同電)。

 この記事によれば、「防衛庁関係者によると、日米共同調整所は自衛隊の中央指揮所や陸、海、空各幕僚監部のオペレーション・ル ームが並ぶ堅固な地下フロアの一室に置かれる」。

 新ガイドラインはこの日米共同の調整メカニズムについて、次の ように定めている――
 「日米両国政府は、日米両国の関係機関の関与を得て(英文= involving relevant agencies )、日米間の調整メカニズムを平素から構築し、日本に対する武力攻撃及び周辺事態に際して各々が行 なう活動の間の調整を行なう。」  ここでは、関係機関を「含む」としていることが重要である。 「調整メカニズム」というものは、軍レベル(自衛隊、米軍)だけではないのである。

 「調整の要領(procedures)は、調整すべき事項及び関与する関 係機関に応じて異なる。調整の要領には、調整会議(coordination committee meetings )の開催、連絡員の相互派遣(dispatch of liason officers)及び連絡窓口の指定が含まれる。」

 ここでは、「調整要領」(プロセテュアズ)というものが取り決 められることとなっている。また、「連絡会議」も英文では複数形となっていることに注目する必要がある。

 「この調整メカニズムの一環として、双方の活動について調整す るため、必要なハードウェア及びソフトウェアを備えた日米共同調 整所(a bilateral coordination center)を平素から準備してお く」

 今回の記事はこの「センター」の設置場所についてのものである。 このハードウェアとしての箱物が市ケ谷の地下に設置されるということなのである。

 従って、今後、日米安保協議委員会(2プラス2)が開催されて、 そこで「調整メカニズム」を立ち上げる、との合意がなされ、それに基づき、調整所が設置されるという手続きを踏むことになろう。

 この「調整メカニズム」について、この記事は「共同調整所のほか、輸送、医療、警備、通 信などでの対米協力を実施するため(1) 関係省庁局長と駐日米国公使、在日米軍副司令官らで構成する全体会議、(2)関係省庁課長と米軍幹部らでつくる実務者会議――の設置も盛り込まれる見通 しだ」としている。  この時期について、防衛庁は「具体案を近く米側に提示し、年内にも合意したい意向」だと伝えている。  新ガイドライン路線に基づく、戦争遂行可能な国家システムの構築が進もうとしていることに、注目する必要があろう。

松尾 高志
2000.2.16記


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