米韓演習「フォール・イーグル」(00/11/5)
朝鮮半島戦域で最大規模の米韓統合連合演習「フォール・イーグ ル」が10月25日から始まった。演習は11月3日まで実施される。
今年の「フォール・イーグル」演習は時節柄、マスコミの取材を 拒否して、「目立たないように」行われている。演習についての事前通
告は板門店で行われたが、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国) はこの通知の受け取りを拒否した。
参加するのは米側が約2万5000人、韓国側から約4500人。 横須賀基地(神奈川県)を母港とする空母キティホーク・バトル・
グループと、佐世保基地(長崎県)を母港とする強襲揚陸艦エセッ クス強襲揚陸レディ・グループが参加する。昨年、テキサス州から参加した米陸軍第4師団は今回は不参加とした。
キティホークは9月26日に横須賀軍港を出港、秋田沖で演習を実施したのち、10月13日に小樽港(北海道)に入港した。周辺事態法が昨年8月に施行されて以降、空母としては初めての民間港の使用となった。キティホークは10月14、15日に一般
公開した後、16日に小樽港から出撃、エセックスは20日に在沖海兵隊約900人を搭載して佐世保軍港から出撃した。
また、10月12日に横須賀軍港に入港した米原潜「カメカメハ」 (7330トン)が16日に報道陣に公開された。この艦はかつて弾道ミサイルを搭載していた戦略原潜を改造して、現在は海軍の特殊部隊「シールズ」を海から投入する特殊な任務を遂行する。「案
内した士官は今月下旬にも予定されている米韓合同演習に参加すると明言した」(「朝日新聞」10月17日付)。
「フォール・イーグル」演習中、米韓両海兵隊による強襲揚陸演習が浦項海岸で実施されるほか、群山空軍基地では基地防衛演習が、釜山港では港湾防備演習が行われる。また、核・生物・化学兵器による汚染除去訓練や、ソウルの軍中央病院では大量
負傷者対処訓練、 さらに非戦闘員退避訓練も「フォール・イーグル」演習の一環として行われる。
今年の夏、米韓「ウルチ・フォーカス・レンズ」演習と時を同じくして、日本では相模総合補給廠(神奈川県)を中心として、「周辺事態」を想定した「メデックス2000」演習が実施されたが、
今回、「フォール・イーグル」演習に連接して、日米統合連合「キ ーン・ソッド01」演習が実施されることになっている。米韓演習の終了日は米日演習の二日目(11月3日)である。
朝鮮半島をめぐっては、政治的には「平和」に向けての動きが進んでいるが、アメリカは軍事的には依然として「抑止」戦略を継続している。新ガイドライン路線のもと、日本政府はこの「抑止」戦略に加担して、アナクロニズムの道を進んでいると言えよう。
松尾 高志
2000.10.26記
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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