日米統合演習に海・空自衛隊演習がリンク(00/11/15)
日米統合連合実動演習「キーン・ソッド01」が11月2日から、 日本および日本周辺海空域で、開始された。11月3日に終了する米韓共同演習「フォール・イーグル」に連接してスタートしたわけである。
演習のシナリオについては、「情勢緊迫段階からわが国が武力攻撃を受けた段階までと想定した」と防衛庁関係者は語っている(
「沖繩タイムス」10月3日付)。当然、この中には、「周辺事態」 が含まれている。「日本周辺地域」の「緊急事態に両国がどう対処するか」をこの演習でやってみる、と「星条旗」(8月9日付)は
報道していた。
この演習について、新たに判明したことは、群山基地から在韓米空軍のF―16戦闘機が参加することと、今回初めて、米航空機が陸上自衛隊を、自衛隊航空機が米海兵隊をそれぞれ対地支援戦闘で援護する訓練を組み込んだことである。王城寺原演習所場では、航空自衛隊のF1対地支援戦闘機と米海兵隊機が、陸上自衛隊と米海兵隊の地上部隊を射・爆撃で援護する近接支援作戦を実施するほか、
日米の輸送機からの物資投下訓練が行われる。また、饗庭野演習場 では陸上自衛隊と米陸軍の地上戦闘を三沢基地所属の米空軍機が近接支援する。
加えて、さらに重要なことは、この統合演習の実施期間と時を同じくして、海上自衛隊と航空自衛隊がそれぞれ年に1回規模の大演習を展開していることである。この三つの演習は当然のことながらリンクしている。
海上自衛隊は「平成12年度海上自衛隊演習(自衛艦隊総合訓練) 」を11月7日から17日まで、日本周辺海域で実施する。この演習のシナリオも「情勢緊迫段階から我が国防衛に際しての海上諸作戦等」(海幕発表文)を行うことである。これには海上自衛隊のほぼ全部隊が参加する。
また、この演習の一環として、日米共同訓練を11月8日から1 7日まで、日本周辺海域で、米第7艦隊の米艦艇約10隻、航空機約60機の参加を得て実施される。
航空自衛隊は、「平成12年度航空自衛隊総合演習」を11月6 日から11月20日まで、日本およびその周辺空域で、これもまた航空自衛隊のほぼ全部隊の参加で実施する。「我が国有事における航空自衛隊の諸活動」(空幕発表文)がそのシナリオである。
「周辺事態法」など新ガイドライン3法が昨年8月に施行となっ て以降、「周辺事態」をも想定した初めての大規模な軍事演習が展開されているのである。今年2月の日米統合連合図上演習「キーン・エッジ」は建物=密室の中で実施されたので、見えなかったが、
それをふまえての今秋の実動演習は「見える」形で、実行されている。これは「デモンストレーション」でもあり、「シグナル」でもある。「戦える日米同盟」構築が進行しているのである。
監視・告発の運動はまさに正念場をむかえていると言えよう。
松尾 高志
2000.11.7記
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
平和新聞の購読希望者は03(3451)6377までお問い合わせください。
|